
居酒屋で お酒を交わしている人生の先輩と、
山菜の話になった。
まあ、居酒屋での顔見知り常連ってやつだ。
今がまさに山菜採りのシーズンらしく、
お酒の勢いで連れて行ってもらう事になった。
人生はじめての山菜獲りへと。

山の奥までは行かないという話だけど、
とりあえず装備を万全にしようと思った。
なにより、熊がこわい。
ネットで熊よけの鈴を買おうと思ったら、
4000円とかする物もあって中々に高額なんだな。
熊よけスプレーは、更に高額。
ここでケチってどうするバカって話だけど、
今からネット通販は間に合わんし、
100均に代用できそうなデカい鈴とか無いかなと
100均に行ってみると・・・

ピンポイントで熊よけの鈴があった。
すごいね。
令和の100均は、
熊よけの鈴もあるぞ。
よくある鈴と比べても、
音の響きがデカい。
高額な熊よけの鈴と比較したら、
音の響きや、
消音機能が無かったり劣るのかもしれんが、
無いよりマシくらいの気持ちで最低限の準備。

商品説明にもあったけど、
これで完全に熊との遭遇を避けれる訳じゃない。
山にも熊にも絶対はない。
常に気をつけないと。
あと、笛も買っておいた。
山登りや山菜採りの熊対策についてはネットにたくさんあるから、
一度勉強しておくのが良いと感じたな。
ガチで。

山に入るなり、先輩から指導があった。
「これは、有毒植物のスイセンだ。
ニラじゃねー。
絶対に取るんじゃないぞ。
脳に刻んどけ。」と。

あと、たくさん生えていたこれも。
「これは、有毒のコバイケイソウだ。
特に小さいやつはアイヌネギと間違いやすいから気をつけろ。
これは毒だ。毒毒毒だ。」と。
コエー。
魅惑のアイヌネギと、
猛毒植物と、
熊との危険が隣合わせにある山。
命を守る行動が求められる。

アイヌネギ発見。
すぐさま、先輩が駆けつける。
「絶対に、1枚葉と3枚葉は穫るなよ。
1枚葉は採ると、根っこを残していても二度と生えてこない。
3枚葉は、花を咲かせて種を落とすから、採るなよ。
あと、2枚葉も根を残せよ」と。
難しいな。

若干帰りたくなったけど、
アイヌネギが見つかると楽しい。
すると先輩が大声で叫んできた。
「俺の見えるところで山菜を獲れよ」
「夢中になって奥に行くなよ」
「疲れてないようでも疲労がケガにつながるから休み休みやれ」と。
面倒見の良い先輩だ。
こういうの教えてもらってなかったら、わからん。
なにせ、山菜採りは初めてだからな。

木の付近や、傾斜がある場所にアイヌネギが多い気がした。
毎年アイヌネギを獲っている人に鼻で笑われるような記事だが、
これから山菜採りを始めようとする人は、
特に危険がひそんでいるという事を覚えていた方がいいと思う。
1人での行動はダメ。

例年より今年は、暖かいせいで時期が早いらしい。
ただ、ちょっと小さいな。
あと1週間も経てば、大きく育つんじゃないかなと先輩は言う。

山の帰りに知人の家に配り、残ったのはこれだけ。
天ぷらにしたけど味は抜群。
ちなみに、かなり山菜採りの人達がいたな。
はこあるの知らない世界。